倉庫をリフォームして住宅に?メリット・デメリットや費用などを解説

「倉庫をリフォームってどういうこと?冷凍のものを保管できるようにするってこと?」なんて思ってしまうのも無理はありません。リフォームといえばどうしてもキッチンやお風呂など、いわゆる住宅のリフォームを思い浮かべがちです。しかし最近注目を集めているのがこの倉庫リフォーム。当然ながらより使いやすい倉庫にリフォームする、という意味もあるのですが、使わなくなった倉庫は住宅として使えるようにリフォームすることが可能なのです。その人気ぶりから不要になった倉庫をリフォームして販売するという事業を始める人もいるほど。もしあなたの家にも倉庫があるなら、この情報を逃す手はありません。中古の倉庫を購入してリフォームするのも良いでしょう。

そこで今回は倉庫リフォームのメリットやデメリット、費用や工事の流れについて解説します。

倉庫リフォームのメリット

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倉庫ならではの広々空間を実現

最も大きなメリットは倉庫の特徴を活かして広々とした空間を実現しやすいということ。通常の住宅をリフォームする場合はどうしても取り除けない柱があるなどの理由から、思ったようにリフォームできないことがあります。もともと柱の少ない倉庫であれば通常のリフォームではできないことも実現できるのです。

スケルトンリフォームが容易

リフォームの1つにスケルトンリフォームという方法があります。これは床や壁、その他キッチンや風呂などを一度すべて取り払い、骨組みの状態にしてほぼ一から家を設計し直す大規模なリフォーム。もしスケルトンリフォームをするなら住宅より倉庫の方がやりやすいということはなんとなくお分かりいただけるでしょう。倉庫には壁が少なく、余計なものがついていないため解体に手間がかかりません。つまり解体費用を抑えやすいということです。もちろん解体した後は新たに仕切り壁を作るのも吹き抜けを作るのも自由。設計段階から家を作りたいという方におすすめのリフォームです。

倉庫ならではの味を活かす

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もともと倉庫は人が住むために建てられたものではありません。倉庫の内装なんてはオシャレとはほど遠い……。そう考えている方も多いでしょう。実際にどうなっているかというと、モルタルやコンクリートの打ちっぱなしになっていることが多いです。たしかにリフォーム前の倉庫を見るとオシャレとはほど遠いように感じるかもしれません。ですがコンクリートの打ちっぱなしというデザインはむしろシンプルで良い、という評価も最近はされています。倉庫ならではの味を活かしつつ住宅にするということもおかしな話ではありません。

とにかく安い

倉庫リフォームの魅力を知り、これから新しく倉庫を購入しようと考える方もいるでしょう。そんな方にとって大きなメリットとなるのが購入費用。倉庫という物件は住宅を購入する場合よりも安いことが多く、リフォームをするのであればコストパフォーマンスの良い選択といえます。

倉庫リフォームのデメリット

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水道や電気、ガスといった設備がない

水道や電気、ガスは住宅に欠かせないものではありますが、倉庫には不要な場合がほとんどですので整備されていないことが多いです。まさかこれらの設備がないまま住むことはできないですよね。そのためリフォーム費用とは別にこれらの整備費用がかかることを覚えておきましょう。

室内が暗い

倉庫はかなり広い空間です。そのため窓を設置しても真ん中あたりまでは日差しが届かないこともあります。仕切り壁を設けると窓のない部屋も出てくるでしょう。倉庫リフォームをするのであればできるだけ仕切りを作らず、広々とした空間をデザインするのがおすすめです。

倉庫リフォームの費用

倉庫といってもその広さはさまざまですから、一概にこのくらいの値段になるというのは難しいものです。小さめの倉庫であれば200万円くらいでリフォームできるでしょうが、かなり大きな倉庫ともなれば1,000万円以上することもあります。簡単な内装工事と最低限の断熱性を確保するだけの工事であれば500万円以下でできることもあるでしょう。ただやはりこだわりを持ってリフォームすると費用は次々と膨らんでいきます。当初の予定では数百万円で済ませようと思っていたにも関わらず、あれこれ手を出すうちに1,000万円を超えていたということもありえるため、リフォームを進めていく前に大まかな方針を決めておくことをおすすめします。

広さもさまざまですが、倉庫がどのような用途で使われていたかもそれぞれ。例えば食料品を保存するために建てられた倉庫であれば、わざわざ断熱工事をしなくてもすでに対策されている可能性があります。これから倉庫を購入するという場合はこういった点も注意してみると良いでしょう。できるだけ安く済ませたいなら内部の設備に中古品を使うという方法もあります。

ちなみにリフォームをする倉庫が昭和56年より前に建てられたものである場合、現在の耐震基準を満たしておらずそのために耐震補強の工事が必要になる可能性があることも覚えておきましょう。

リフォーム以外でかかる費用

倉庫をリフォームする場合は単にリフォーム費用だけでなく、用途を変更するためのいくつかの手続きが必要になります。これらの手続きには申請費用がかかるものもあるため、リフォームの費用とは別に10万円~20万円くらいは予算に組み込んでおかなくてはいけません。

倉庫リフォームの流れ

つい先ほども説明した通り、倉庫を住宅にリフォームする場合は用途が変わるため法律に基づいて「用途変更確認申請手続き」を行う必要があります。そのため一般的なリフォームの流れである「見積もり→契約→工事」の前にこの手続きが必要になることを覚えておきましょう。この手続きにあたっては依頼するリフォーム業者に相談してみることをおすすめします。工期は最低でも1ヶ月~2ヶ月程度はかかるものと考えておきましょう。

倉庫をリフォームする際の注意点

やはり倉庫をリフォームするのと住宅をリフォームするのでは勝手が違います。これまでリフォームした経験があるから大丈夫だろうと思わず、倉庫リフォームならではの注意点を確認しておきましょう。

維持費を考慮する

広い倉庫だった物件を維持するにはそれだけ多くの維持費がかかります。例を挙げれば空調にかかる光熱費、毎年徴収される固定資産税など……。またお金以外にも掃除をするという手間もかかります。広い空間を維持するということはそれだけのコストがかかることを覚えておきましょう。

採光性を意識する

倉庫だった物件では窓からの距離が遠くなりがち。一般的な住宅と比べると日差しを取り入れにくいのはどうしても避けられないデメリットです。窓の位置はもちろん、太陽の動きに合わせて設計するため方角を強く意識する必要もあります。

倉庫リフォームなら安く広い空間が手に入る

広い空間が欲しいけど大規模なリフォームをするお金がない……。そんな方はぜひ倉庫リフォームを検討してみてください。もちろん倉庫リフォームも安いものではありません。しかし新築の家を購入したり大規模なリフォームをしたりするよりは費用を安く抑えられる可能性があります。

また今回紹介したのは倉庫のリフォームですが、もし店舗に使っていた物件があるというのであればこれをリフォームするということも可能です。見積もりをするだけならタダ。まずは気軽にリフォーム業者へ相談してみてはいかがでしょうか。



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