お風呂の床だけでもリフォームしてみませんか?費用や床材について解説

同じ家に長年暮らし続けていれば、最初は気にならなかったことでもだんだんと気になり始めてくることがあるでしょう。中でも不満を感じやすいのが水回り。特にお風呂場の床は冷たかったり汚れやすかったりなど、なんとか改善する方法はないものかと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

リフォームをするという手があるのは分かっていながらも、費用のことを考えるとどうしても手が出しにくい……。そんなあなたに今回はお風呂の床だけをリフォームするという方法をご提案します。費用の目安や主な床材の種類についてご紹介しますので、どうぞ検討の材料にしてみてください。

お風呂の床だけでもリフォームをおすすめする理由

実はお風呂の床は家の中でもかなり危険な場所となっているのです。もしかするとあなたは「ちょっとくらい冷たくても湯船に入るまでの僅かな時間を我慢すればいいだけ」「滑りやすい床でも気をつけていればいいだけ」と考えているかもしれません。たしかに1週間や1ヶ月くらいであれば問題ないかもしれませんが、自分の家ともなれば数年、数十年と関わっていくもの。実際、入浴時の体温変化で心臓に負担がかかったり、滑って転ぶことでこっせつしてしまったりといった事件は例を挙げればキリがありません。そんな事故を未然に防ぐため、せめて床だけでもリフォームしてしまいましょう。

先ほども簡単に取り上げましたが、床材の張替えだけならリフォーム費用もそれほど高くはありません。また床材も日々進化しており、昔は珍しかった滑りにくいもの、ヒヤッと感じにくいものがたくさん販売されています。こういったものに交換するだけで安心を買えると思えば決して高い買い物ではありません。事故を防ぐためだけでなく、汚れのつきにくい床材を導入することもできるので掃除が大変だと感じている方にもお風呂の床リフォームはおすすめです。

お風呂の床リフォームでかかる費用

お風呂の床材には大きく3つの種類があります。それぞれ交換にかかる費用の目安は以下の通り。

  • シート床材:5万円~15万円
  • タイル床材:10万円~
  • 樹脂床材:5万円~

続いてそれぞれの床材にどのような特徴があるのかについて解説します。

シート床材

シート床材は床リフォームのために販売されている床材です。もともとの床に上から貼り付けるタイプのビニール素材となっており、既存の床に手を加える必要はありません。手間も費用もかからないため、他の床材よりも気軽にリフォームできるといえるでしょう。また床材そのものの費用もやや控えめ。しかし決して機能面で劣っているわけではなく、クッション性に優れているもの、保温性に優れているものなど、さまざまなものが販売されています。デザインもかなりの種類があるため、きっとあなたの気に入る床材が見つかるはずです。シート床材はお風呂が在来工法かユニットバスかに左右されず、どんなお風呂にでも貼り付けられるのも魅力の一つです。

タイル床材

タイル床材は他の床材よりも長い歴史を持っている床材。最近はユニットバスのお風呂が増えてきていますが、在来工法のお風呂がほとんどだった時代は多くの家でタイル床材が使われていました。タイルというと足を乗せると冷たい、タイルの隙間にカビが発生しやすいく手入れが面倒といったネガティブなイメージがあるかもしれません。しかし防水性や耐久に優れているなど、実はメリットの多い床材でもあるのです。そもそも最近は保温性があるものや汚れがつきにくいものも販売されているので、最新のタイル床材を見れば一昔前のタイル床材とは違った印象を持つかもしれません。掃除が手間だという方はタイルが大きめで隙間の少ないリフォームにするのも良いのではないでしょうか。

タイル床材にリフォームできるのは基本的にお風呂が在来工法の場合。施工方法はシート床材のように上から新しいタイル床材を貼る方法、もとの床材を剥がして新しく貼り直す方法の2種類があります。上から貼り付ける方法のメリットは施工が簡単であること。費用が安く済み、工事期間も短くて済みます。ただし床の厚さが増してしまうことになるので、お風呂の構造によっては浴室の外にお湯が漏れてしまう可能性があります。張り替える場合のメリットは床の下地から新しくできること。長年使い続けたお風呂では床の下地に水分が染み込むなどして劣化してしまうことがあるのですが、張り替えであればそれすらも新しくできるので安心です。デメリットは撤去費用がかかってしまうこと。さらに工事期間も単に貼り付けるよりは時間がかかります。

上から新しい床材を貼る方法、一度もとの床材を剥がす方法、どちらの工事が向いているかは家によって違います。まずはリフォーム業者にお風呂の様子を見てもらい、あなたの家に適したリフォームを提案してもらいましょう。

樹脂素材

ユニットバスに採用されることが多い樹脂素材。こちらは耐水性や水はけに優れているというメリットがあり、さらには滑り止めの加工も施されている場合がほとんど。非常に使い勝手の良い床材となっています。掃除がしやすいというのも魅力の一つなのですが、一方で汚れが床材に残りやすいというデメリットもあることを覚えておきましょう。

お風呂の床リフォーム費用を抑えるために知っておくべきこと

リフォームにおいても介護保険を使える場合があることはご存知でしょうか?家族の中に要支援者、もしくは要介護者がいる場合、怪我や事故を防ぐためのリフォームであれば国から最大20万円が支給されます。お風呂のリフォームでいえば床材を滑りやすくする場合は介護保険の利用も視野にいれるのがおすすめ。床材のリフォームだけでなく、手すりを設置する場合、段差をなくす場合についても介護保険を利用することができるかもしれません。良かったらお風呂の床以外のリフォームも検討してみてはいかがでしょうか。

介護保険は国の制度ですが、自治体によっては独自の補助金・助成金制度を設けている場合もあります。自分でどのような制度があるか調べても良いのですが、どうせならリフォーム業者に相談してアドバイスをもらってみてはいかがでしょうか。

DIYでのお風呂リフォームはおすすめできない

ある程度手先が器用な人なら「自分でもリフォームができるのでは?」と考えるかもしれません。たしかにシート床材を貼り付ける程度であれば、未経験者でもある程度形にすることは可能でしょう。しかし、失敗してしまうとしばらくお風呂が使えなくなってしまうかもしれません。お風呂は毎日使う場所でしょうから、精神的なダメージも受けてしまうでしょう。近くの銭湯に通うなんてことになればさらに費用はかさみます。また、自分でリフォームをすれば安いとはいっても、リフォームをするには工具が必要です。それらの購入費用を負担しなければならず、さらに手間、失敗できないというプレッシャーがあることを考えるとやはりおすすめはリフォーム業者へ依頼すること。

記事中でも紹介しましたが、床リフォームであれば業者へ依頼するにしても10万円ほどしかかかりません。仕上がりのキレイさも考慮するとやはりDIYでのリフォームはおすすめできないのが正直なところです。リフォーム業者であれば自分たちでは気付くことができなかった問題点にも気付くことができるため、まずは一度プロの業者に相談してみてはいかがでしょうか。

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