外壁リフォームの「サイディング」とは?特徴や種類をご紹介!

外壁リフォームよく耳にする「サイディング」。以前はモルタルや塗り壁で外壁を施工することが多かったのですが、今はサイディングが一般的になっています。

外壁リフォームでサイディングを選んだ時の基本情報やメリット、施工方法をご紹介いたします。

 

1、外壁リフォームでよく聞く「サイディング」とは?

 

1-1、最近の外壁リフォーム素材はサイディングが主流

サイディングとは板状になった「外壁材」のことで、現在の外壁リフォームの主流となっています。ひと昔前の日本住宅では、セメントや砂を水で練った「モルタル」が一般的でした。

ですが、水が浸入しやすいことや「ひび」が入りやすいことなどから、新築物件では最初からサイディングで外壁を施工したり、リフォームでサイディングに変えたりしています。

 

1-2、サイディングを使った外壁リフォームのメリットデメリット

外壁のリフォームでサイディングを使うメリットは、まず「豊富なデザイン性」が挙げられます。後述しますが窯業(ようぎょう)系や金属系、樹脂系など材質も豊富で自分のイメージに近いデザインを見つけやすいです。

サイディングは工場で作られるので品質も保たれますし、防火性や防音性、断熱性も高くなっています。現場ではある程度完成した外壁材を施工しますので、工数が少なく工事期間も短くなります。

サイディングのデメリットとしては、モルタルに比べて耐久年数が短くなることが挙げられます。モルタルの耐久年数は30年と言われていますが、それに対してサイディングは約20年と10年近く差があります。

 

2.サイディングにはどんな種類がある?

2-1、重厚感や高級感なら「窯業系サイディング」が人気

 

窯業系サイディングは、主にセメントや繊維を混ぜて作っています。木目調、タイル調など豊富なデザインから選べます。高級感や洋風の仕上がりを出しやすいので「現代風」な家にピッタリで、新築の物件の10棟に7棟が窯業系サイディングを使っているとさえ言われています。

 

重厚感や高級感を重視する人におすすめですが、その分厚みがあり建物が重くなる傾向にあるので注意が必要です。

「重くなれば建物の安定感が増す」と思いがちですが、そんなことはありません。例えば地震が起こったとき、建物が重ければそれだけ揺れも大きくなり「耐震性」が落ちてしまうので、外壁材はなるべく軽いほうが望ましいのです。

 

2-2、軽い「金属系サイディング」は外壁リフォームに一番おすすめ

 

「ガルバリウム」や「アルミ」といった金属をプレスして模様を付けた外壁材で、内側に断熱材を挟むので断熱性もあります。窯業系サイディングと違うのは、施工の時に目地材(コーキング)が不要なので目地材の劣化の心配がなく、長持ちするという点です。

なんといっても軽いので、外壁のリフォームで「重ね張り」を検討している方に特におすすめです。金属なので水が浸入しにくいですが、劣化すると金属特有の「錆び」が出てきます。

 

また、デザイン性は高いですが「金属感」が出ることが多くスタイリッシュな外観が好きな方にはいいのですが、「ナチュラルテイスト」や「重厚感」を重視する方には「イメージと違う」と思われることもあります。

 

2-3、サイディングは他にも種類がある

窯業系と金属系のサイディングが一番外壁材として使われることが多いのですが、実はこの2つ以外にも種類があります。

 

「木質系サイディング」は天然の木がベースになっているため木の風合いがしっかり出ており、ナチュラルテイストが好きな方におすすめです。ただ、木なので燃えやすいですし、腐りやすいのでメンテナンス費がかさむ傾向にあります。

 

「樹脂系サイディング」は塩化ビニル樹脂をベースとした外壁材で、耐久性に優れておりほとんど手がかからないので「一度しっかりお金をかけて、長持ちさせたい」という方におすすめです。ただ、デザインは少なく日本でのシェア率も低いので、技術を持った人が見つかりにくい傾向があります。

 

3.我が家の場合はどうなるの?サイディングを使ったリフォーム方法

 

3-1、モルタルからサイディングにリフォームする場合

現在の外壁がモルタルの状態からサイディングにリフォームするなら、「張り替え」か「重ね張り」の二択です。

今施工されているモルタルの外壁がかなり損傷していて、「外壁をしっかりリフォームして、ダメージがあるところを全部直そう」という時には「張り替え」がおすすめです。

もちろん「撤去」という工程があるので費用や期間もかさんでしまうのですが、その分より新築に近い仕上がりになり長持ちします。重さがあり重ね張りしにくい窯業系のサイディングも気兼ねなく施工できますので、選べるデザインも増えます。

外壁に深刻なダメージがなければ、モルタルの外壁をそのままにして上からサイディングを張る「重ね張り」という方法もあります。費用も期間も少なくなるので人気がある施工方法ですが、重ね張りできるかは専門家のチェックが必要です。

建物全体を見てもらった結果、「窯業系のサイディングは重たすぎるのでNG」と言われることもあります。その場合は、金属系の軽いサイディングから選ぶことになります。

 

3-2、すでにサイディングが施工されている場合の外壁リフォーム

外壁にすでにサイディングが使われている場合のリフォームは、「塗装」か「重ね張り」、「張り替え」の3択があります。

「塗装」は塗り替えのことで、既存のサイディングに塗装する方法です。新しいサイディング剤を使わないのでその分費用は抑えやすいですが、サイディングのダメージが少ない時しかできません。

カラーを変えてデザインを変える方法もありますし、透明の塗料を使えば外観を変えずにサイディングを保護することができます。

 

すでに外壁にサイディングを使っていても、新しいサイディングを「重ね張り」することもできます。その場合外壁が分厚くなりますし、モルタルからサイディングへの重ね張りと同じく重量オーバーとなる可能性もあります。既存のサイディングとの相性もありますので、この場合も専門家によるチェックが必要です。

 

既存のサイディングや外壁に大きなひび割れや雨漏りするほど深刻なダメージがあれば、「張り替え」でしっかりリフォームして外壁を一新するのがいいでしょう。施工済のサイディングの撤去があるので費用や期間もかかりますが、重ね張りではできないダメージの修復も可能です。分厚くて重たい窯業系サイディングを使っても、建物に負担をかけすぎずに施工できます。

 

4.サイディングを使った外壁リフォームの気になるあれこれ

 

4-1、費用相場はどれくらい?

サイディングを使った外壁のリフォームは、30坪の建物の場合100万円~150万円が相場となります。窯業系のサイディングは一番値段が高く、金属系のサイディングに不要な「コーキング剤」の費用も発生します。

塗装・重ね張り・張り替えの順に費用が上がる傾向がありますが、塗料や素材・外壁の状態によっても費用は変わりますので、一度専門業者に見積もりを取るのがいいでしょう。

サイディングはデザインや機能面でメリットが高い分、外壁リフォームの中でも高額になりがちです。かといって相場より安い業者にお願いするのも思わぬリスクを引き起こす可能性があります。

 

4-2、安く抑える方法はある?

どうしても費用を押さえたい場合は、「金属系サイディング」がおすすめです。前述したように、窯業系サイディングと違い目地材(コーキング剤)が不要なのでその分若干費用を抑えることができます。

一人で悩まず、費用を無理なく抑える方法は専門家に聞いてみましょう。しっかり知識がある専門家なら、デザインなどで価格を抑える相談にも乗ってくれますよ。

 

4-3、 誰にお願いしたらいいの?

まずは専門の知識や技術を持っているリフォーム業者に相談してみましょう。技術力が高いことはもちろんですが、「親身に相談に乗ってくれるか」「多くの施工事例があるか」などがポイントとなります。

外壁のリフォームの場合騒音問題も気になるところなので、近隣まで配慮してくれる業者なら安心してお任せできます。また、アフターサービスや保証についてもしっかり確認しておきたいところです。

 

外壁のリフォームは「サイディング」がおすすめ!

現在の外壁リフォームの主流である「サイディング」は、高級感があり現代的なデザインで防火性、防音性などの機能、施工の方法でもメリットが多くおすすめの外壁材です。雨や風といったダメージを一番受けているのが「外壁」ですから、きちんとリフォームしてみちがえるような外観にしたいものですね!

 



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