デッドスペースの屋根裏リフォームで快適度アップ!屋根裏を活用するためのリフォームの費用相場や注意点を解説!

自宅のリフォームを考えるきっかけとしてよく挙がるのが「収納スペースが足りない」という悩みです。家族が増えた、ライフスタイルが変わった、実家の荷物をもってきたなどの理由によって、今ある収納スペースでは足りなくなり、家の一部分や全体の間取りを変更して収納スペースをつくろうという内容が多いです。

しかし、間取りを変更するとなると工事に関するお金も時間もかかるもの。それよりもちょっとした工夫で収納スペースを増やす方法のひとつとして、屋根裏を使えるようにリフォームするケースが増えています。収納スペースとしてだけでなく、居住スペースとしても活用できる場合も含め、今回は屋根裏リフォームの成功のポイントをご紹介します。

屋根裏ってどう活用できるの?

 

2階の天井と家の屋根本体の間にある空間を屋根裏と言います。平屋であれば1階の天井と屋根との間の空間に当たります。一般的には、天井を張ってしまうため、屋根裏は隠れた空間として使うことはありません。しかし、土地自体が狭く家の床面積が広く取れない狭小住宅や、家族が多く居室をできるだけ確保したい場合は、デッドスペースとして空いたままだった屋根裏をうまく活用するのが有効です。

リフォームによって屋根裏を活用するには、主に2つのスペースとしての活用が考えられます。ひとつは収納スペースです。普段は使わないものや、1~2階の収納スペースでは収納できない大型のアイテムなどを収納する場所として、簡単に内装を整えるリフォームを行うことで収納スペースにすることができます。
鯉のぼりや雛人形といったイベントに関するアイテム、スキー板やゴルフバッグ・アウトドア用品など趣味に関するアイテム、扇風機やストールなどの季節アイテムといったものをは、頻繁に出し入れしませんし、よく使う1~2階の収納スペースに置くとかさばってしまうため、屋根裏に収納するといいでしょう。

もうひとつは居住スペースです。屋根裏は1~2階の居室よりも天井高が低いのですが、ある程度のスペースが確保できます。本棚をならべて書斎のようにしたり、子供専用の秘密基地のようにしたり、音楽関連や絵画関連のアイテムを置いて趣味の部屋にしたり、家族のライフスタイルに合わせて使い方を決めると楽しいですね。

屋根裏リフォームで必要な工事は?

屋根裏を有効活用するためには、リフォーム工事で使えるような状態にしなければいけません。そのためにはどういったリフォーム工事が必要なのか、事前に把握しておきましょう。

・基本的な工事

屋根裏を使える状態にするためには、天井を開口する作業が必要です。天井の上にある屋根までのスペースは通常天井板で隠されているため、天井板の一部分を開口しなければいけません。さらに、屋根裏のスペースに上がり降りするためのはしごを設置する作業が必要です。一般的には、天井にあるフックを引っ張るとはしごが下りてくるユニットを設置します。そして、屋根裏のスペース本体の内装工事が必要です。床部分はフローリングやカーペットなどを張り、壁はクロスを張ったり珪藻土などの塗り壁で仕上げます。他の居室の内装工事とほぼ同じ作業と考えておくといいでしょう。

・オプション工事

収納スペースとして使う場合でも居住スペースとして使う場合でも、基本的な工事に加えてさらに使いやすくするためのオプションを検討することが多いです。たとえば照明工事は居住スペースとして使う場合は必ず必要でしょう。スペース全体を明るくする照明器具や、電気製品を使うためのコンセントを設置します。屋根裏をどんな風に使うかによって、照明器具やコンセントの位置と数はしっかり打合せしておくのがおすすめです。

居住スペースとして使う場合は、さらに断熱工事をしておきたいもの。屋根裏は屋根に近いこともあって、屋根に当たる日光の熱の影響をまともに受けて夏場は気温がかなり上がります。また、冬場は寒いだけでなく結露が起こる可能性があるため、こうした問題を解消するために断熱工事はしておくといいでしょう。ただし、断熱工事はかなり工事費がかかるので、躊躇する人も多いです。もし断熱工事をしないなら、せめて換気扇は設置しておきたいもの。収納物が湿気や熱などで早く傷みますし、ある程度の時間を過ごす場所として使う場合の快適性を高められます。

その他の工事としては、開放感を高めるために窓を増設することも可能です。屋根裏だと2階よりも高い位置から外を見られますから、ちょっとした冒険気分を楽しむこともできますね。さらに、天井の開口部分に手すりを付けることも可能です。下からはしごで上がってきたときに手すりがあると、安心感はアップするでしょう。

屋根裏のスペースを最大限使いたい場合は、増し床工事が必要です。家によって異なりますが、一般的には屋根裏は住宅全体で大きく一つの空間になっているのではなく、壁や柱によって区切られているので、壁を撤去してより広い空間を使う場合に行います。基本的な工事の中に含まれる内装工事が、施工範囲の広がりによって費用が追加になると考えるとわかりやすいでしょう。

屋根裏リフォームの費用相場や工事期間と注意点は?

屋根裏のスペースそのものは新築時からあるものですが、この部分を後から使えるようにするにはリフォーム工事が必要です。前述した基本的な工事の費用の目安は、6畳程度の広さで20万円前後ですが、オプション工事をどれだけ追加するかによって全体の工事費用は大きく変わります。換気扇を設置したり、開口部分に手すりを付けたりするのは2~3万円、照明器具やコンセントなどの電気工事が3万円前後、窓を1か所取り付ける場合は4~5万円が相場と考えていいでしょう。断熱工事の相場は50~80万円とかかりますが、居住スペースとして使うのであれば必須工事です。また、増し床工事は1畳ごとに2~3万円かかると考えておくといいでしょう。

屋根裏リフォームにかかる工事期間についても、屋根裏を収納スペースとして使うのか居住スペースとして使うのかによって多少差が出ます。収納スペースとして使う場合は1~2日で済みますが、居住スペースとして使う場合は3~6日程度かかると考えておくといいでしょう。オプション工事をどれだけ追加するか、増し床工事や断熱工事を行うかによって変動がありますので、余裕のあるスケジュールを確保しておくことが大切です。

また、屋根裏リフォームを行う天井部分の部屋は、工事中汚れや傷がつかないよう養生しますから、自由に使えない日が発生することがあります。寝室や子供部屋などの居室なら、工事中の使い勝手についてもあわせてリフォーム工事業者に確認しておきたいですね。

屋根裏リフォームを検討する際の注意点として頭に入れておきたいのは、屋根裏リフォーム画そもそもできない可能性があるということです。屋根裏スペースが狭いなど、ほぼ使えない状態であれば、リフォームをする意味がないため屋根裏スペースは使えないということになるので注意しましょう。逆に屋根裏スペースが大きく取れることで、建築基準法に定められた天井高や床面積よりも広いスペースをリフォームすることになると、屋根裏というよりは3階扱いになる可能性があります。固定資産税の問題が出てきますから、リフォーム工事業者に現場調査してもらい、こうした問題が出ないかをしっかりチェックしてもらうことをおすすめします。



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